これが噂のトウカイテイオー

弥生賞で、関東では今年の4歳で最強馬だと目されていた

外国産馬リンドシェーバーを破った阪神3歳王者イブキマイカグラ。
まさかリンドシェーバーが負けるとは思っていなかったのもあると
思うけれど、イブキマイカグラの強さが衝撃的だった。
 

その勝利ジョッキーインタビューでは、アナウンサーが、
当然のように「今年のクラシックに胸を張っていけますね。」
と南井騎手に賞賛の言葉を投げかけた。
しかし南井騎手は、「関西には、もう一頭強いのがいますから。」
と謙遜とも取れるコメントを残してインタビューを終えていた。

これより強いっていったいどんな馬なんだろう。
それから2週間後の皐月賞トライアル「若葉ステークス」に、
噂の馬が東上する事になって、ワクワクではなく何故かドキドキしていた。
日曜競馬中継の画面に現れた噂の馬の名前は、「トウカイテイオー」
この若葉ステークスのテレビ中継が俺とテイオーの出会い。
 

パドックでは、後ろ足の繋ぎが柔らかくて歩く度にお尻が上下するほど。
ヒョコヒョコと変わった歩き方をするなあと思えたけれど、
顔にはキリッと流星が走り、タテガミのなびき方までウットリする様な
美男子の上に、皇帝と呼ばれた馬を父に持つ気品とオーラに
溢れていて、テイオーの名前がピッタリ。


レースは、ここには敵がいないって感じでテイオーの完勝。
果敢に勝負を挑んだミスターシービーの子シャコーグレイドは、
ゴール前でアサキチに差し返されての3着。
 

サラッと勝つ勝ちっぷりも、血統の良さや名前から来る
イメージ通りだし、父皇帝シンボリルドルフと同じ無敗で
皐月賞を迎えるストーリーもお洒落で、
これこそ虜にならないわけがない出会だった。
 
                             (メンバーTさん)